
秋夕(チュソク)の映画館を席巻したのは『ボス』、パク・チャヌク監督の『仕方がない』も底力発揮も、メガヒット作は不在
今年の秋夕(チュソク)連休、映画館ではコメディ映画『ボス』が6日連続でボックスオフィス1位を獲得し、その興行公式を改めて証明しました。
韓国映画振興委員会の統合電算網によれば、『ボス』は秋夕連休の開始とともに公開され、初日には23万8887人を動員し、順調なスタートを切りました。連休期間中、毎日20〜30万人の観客が『ボス』を選び、公開からわずか5日で累積観客数100万人を突破する快挙を成し遂げました。これは、2020年以降10月に公開された韓国映画の中で最も速い100万人突破のペースとなります。
これにより、『ボス』は今年の旧正月連休にコメディ映画『ヒットマン2』が興行1位を記録したのに続き、連休にはコメディジャンルが強いという興行公式を再び実証しました。
一方、巨匠パク・チャヌク監督の新作『仕方がない』は、公開2週目、3週目に突入し、秋夕連休の特需を受けて底力を発揮しました。新作『ボス』に1位の座を譲ったものの、着実に10万人台の観客数を維持し、2位をキープしました。公開13日目には累積観客数200万人を突破し、パク・チャヌク監督の前作『別れる決心』(最終スコア190万人)を上回りました。ベネチア映画祭、トロント国際映画祭への招待、そして釜山国際映画祭のオープニング作品への選定など、公開前から話題を集めていた『仕方がない』は、その話題性を継続しています。
しかし、『ボス』と『仕方がない』の2強対決の中でも、今年の秋夕映画館には「メガヒット作」と呼べる作品は登場しませんでした。昨年の秋夕に『ベテラン2』が2日間で観客100万人を突破したのと比較すると、残念な成績です。今年の夏も『ゾンビ娘』が562万人を動員するにとどまり、全体的に映画館の書き入れ時である連休や夏シーズンともに期待に及ばない成績を記録しました。残るは年末の映画シーズンへの期待のみとなっています。
ネチズンからは、『ボス』の興行収入について「やはり連休にはコメディだね」といった共感の声が上がりました。『仕方がない』については、「パク・チャヌク監督作品なのに200万人しかいかないのは残念」という意見や、「それでも長い連休に楽しく観た」という感想もありました。「今年は本当に大ヒット作がないね」と、映画館全体の振るわない興行成績への懸念を示す声もありました。