カン・ユンソン監督のAI活用作『中間界』、未完の物語と割引価格で公開

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カン・ユンソン監督のAI活用作『中間界』、未完の物語と割引価格で公開

Hyunwoo Lee · 2025年10月19日 21:15

映画『中間界』は、東南アジアを股にかけた巨大な違法賭博サイトを運営し、莫大な富を築き上げたヤング&リッチなジェボム(ヤン・セジョン)を中心に物語が展開する。彼の富を狙う者たちや、海外での犯罪を追う警察の追跡をかわしながら逃走するジェボムは、母親の喪に服すことになる。その葬儀の場で、彼は予期せぬ人物たちと遭遇する。彼らはジェボムを殺すため、あるいは彼を利用して金儲けを企む犯罪者や警察官たちだ。

運命のいたずらか、追う者と追われる者の立場となったジェボムは、ついに大きな事故に遭う。そして、約10人の人物と共に、生と死の境界をつなぐ不思議な空間、「中間界」にたどり着く。そこで彼は、生き延びるために必死に逃げ惑う中で、閻魔大王と出会う。

『犯罪都市』やDisney+の『カジノ』などで次々と成功を収めたカン・ユンソン監督の新作『中間界』は、元々はAIを活用した短編映画として提案されたものが、規模が拡大し長編として製作された。しかし、限られた予算のため、物語は途中で完結せず、「ぷっつり」と途切れてしまう惜しさを残す。それでも、カン監督への信頼から、ヤン・セジョン、ピョン・ヨハン、イム・ヒョンジュン、キム・ガンウ、イ・ソク、イ・ムセン、パン・ヒョリンといった実力派俳優たちが集結した。

20年前に書かれた脚本でありながら、現代社会における個人の欲望と正確に合致する物語は、緊張感を最後まで維持させる。巨額の富を追う者たちの狂気じみた追跡劇と、この世とあの世の間で消滅しないようにする魂たちの必死の生存本能は、今日の極端な欲望を代弁している。

特にAI技術は驚くほどリアルさを加えている。自動車の衝突や爆発シーンは、実際の撮影なしにAIを通じて再現されており、CGからAIへの移行が避けられないことを示している。仏教の守護神たちの動きは新鮮さを提供するが、やや荒削りな映像は、今後の技術発展への期待を抱かせる。

しかし、閻魔大王の代わりに登場する「トンおじさん」は、没入感を妨げる要素となっている。芸術的な試みではなく、不必要ないたずらのように感じられ、予測不可能な想像力が緻密な設計なしに無秩序に展開される点は惜しまれる。それでも、『中間界』はAIがCGを代替するという確信を与える作品であり、予算不足で未完となった物語が、かえって次回作への期待を高める。このような理由から、映画料金は8,000ウォンに設定されている。

ネットユーザーからは、「AI技術が本当にすごい」「ヤン・セジョンの演技力を改めて実感する」「物語が惜しい終わり方なので、続きが楽しみ」といった声が上がっている。特に、未完成のストーリーに対する残念さと共に、AI技術の可能性への期待を示すコメントが多く見られた。

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