
ミュージカル『レント』、生と死の狭間で「マーク」のカメラが捉えた52万5600分の物語
若い芸術家たちの夢と愛、そして痛みと癒しを描いたミュージカル『レント』が帰ってきました。
社会からは薬に溺れたり、無用な存在として扱われたりすることもありますが、実は誰よりも純粋な魂の持ち主たちです。
その中でも、唯一最後の瞬間まで生き残る「マーク」は、死の淵にあっても互いを思いやり、支え合う友人たちの「Seasons of Love, 52万5600分」を自身のカメラに収めます。
ニューヨークのイースト・ビレッジに集まって暮らす芸術家たちにとって、残された時間はわずか一年。電気が止まり、暖房も効かない寒く古い家で、共に過ごす1分1秒がかけがえのない宝物です。
14年ぶりに3度目のシーズンとして帰ってきた『レント』は、一部の既存メンバーを除き、ほとんどが新しいキャストで構成されています。劇中の人物たちの語り部のような役割を担う「マーク」役には、新たにチン・テファとヤン・ヒジュンが抜擢され、舞台に立っています。
「マーク」役のチン・テファは、「登場人物たちだけでなく、第三者の視点、社会的に見ても孤独な人々の物語だ。だからこそ、より一層『愛』を叫ぶのだと思う」と語りました。
また、ヤン・ヒジュンは、「『マーク』はなぜドキュメンタリーを撮ったのか、という問いから始めた。歌詞にあるように、友人たちが直面している現実、彼らが感じる喜び、悲しみ、怒りまで、すべてが作り話よりも奇しく、非現実的で重いと感じたからだ」とし、「彼らの美しい姿だけでなく、暗い姿まで捉えたかった」と付け加えました。
クリスマスイブから始まった時計の針は、一年が過ぎ、52万5600分を指します。過去の恋人を偲ばせ、今この瞬間の愛の尊さを気づかせてくれるミュージカル『レント』は、来年2月25日までCOEX新韓カードアティウムで公演されます。
ネットユーザーたちは、「マーク」の視線を通して描かれる友人たちの物語に、切なさと深い共感を寄せているようです。「カメラの後ろに隠れるマークの気持ちが伝わってきて涙が出た」「52万5600分という時間が持つ響きがすごい」といったコメントが寄せられています。