
aespa、ミニアルバム『Rich Man』で確立した独自の音楽スタイル
ガールズグループaespa(エスパ)の6thミニアルバム『Rich Man』がリリースされ、aespaならではの音楽的アイデンティティが完成しました。アルバムと同名のタイトル曲「Rich Man」は、エレクトリックギターを中心としたパワフルかつ洗練されたバンドサウンドで、aespa特有の音楽カラーを明確に示しています。これは、「Supernova」や「Armageddon」といったこれまでのヒット曲の系譜を受け継ぎつつ、トレンド感あふれるテンポを失わないことで、ファンに大きな満足感を与えています。
タイトル曲「Rich Man」の歌詞は、90年代にポップアイコンであるシェール(Cher)が行った有名なインタビューからインスピレーションを得ています。母親から「お金持ちの男性と結婚しなさい」というアドバイスを受けた際、シェールは「お母さん、私がそのリッチ・マンよ」と返し、自立と主体性を象徴する発言を残しました。aespaはこれを現代的に再解釈し、物質的な豊かさではなく、自分自身への信頼と自信を堂々と表現しています。カリナは、イギリスのメディアNMEとのインタビューで、この曲が「自分自身を信じること、そして自信を持つことについての歌」だと直接明かし、楽曲の意味を深めています。
今回のアルバムには、タイトル曲の他にも多様なジャンルの収録曲が含まれており、aespaの音楽的スペクトラムを広げています。「Drift」は疾走感あふれるヒップホップダンス曲で、止まることのできない疾走本能を 담았고、「Bubble」は重厚なドラムベースで、相手の虚飾を打ち破るというメッセージを表現しています。また、R&B感性の「Count On Me」では、愛する相手がいれば傷ついても構わないという歌詞を、そして「To The Girls」では、自分自身を信じて前進しようという応援のメッセージを甘美に歌い上げています。
特に「Angel #48」は、aespaの実験精神を代表する楽曲です。運命的な相手を「Angel #48」に例えたこの曲は、これまでの「aespaスタイル」とは異なる、幻想的なメロディーで、今後のaespaの音楽的拡張の可能性を示唆しています。メンバーのウィンターはNMEのインタビューで、「メンバーそれぞれ音楽へのアプローチは違うが、全体的にaespaは非常にユニークな個性とイメージを持っているため、どんなジャンルを追求しても自分たちのものにできると思う」と強調し、こうした確固たる音楽的自信がaespaならではのユニークなスタイルを作り出す原動力であることを示唆しました。
aespa(エスパ)は、SMエンターテインメント所属の4人組ガールズグループで、カリナ、ウィンター、ジゼル、ニンニンで構成されています。2020年11月にシングル「Black Mamba」でデビューし、メタバース世界観を基盤としたユニークなコンセプトで大きな注目を集めました。デビュー以来、「Next Level」、「Savage」、「Girls」など多数のヒット曲を発表し、国内外で強力なファンダムを築いています。