
デビュー40周年のイム・ジェボム、「歌謡界の虎」から「近所の優しいおじいさん」へ - 「角を削り、自分を磨いている」
歌謡界の伝説的な歌手イム・ジェボムが、デビュー40周年を迎え、謙虚な心境を語りました。かつて「歌謡界の虎」と呼ばれ、カリスマあふれる姿でステージを支配していた彼は、今や「近所の優しいおじいさんのような感じ」だと自己評価を下げています。
最近の記者懇談会で、イム・ジェボムは「年を重ねるにつれて、穏やかになった。角もたくさん削られ、鋭い針も抜かれた」と語りました。『レジェンド』という修飾語については「まだその域ではない」とし、ペティ・キム、ユン・ボクヒ、チョ・ヨンピルといった先輩たちを真のレジェンドとして称えました。音楽に対する責任感は、時が経つにつれて深まり、魂を削るような歌唱でなければ真実が伝わらないと付け加えました。
独特のカリスマで、後輩たちの声帯模写さえも困難にさせたイム・ジェボムは、「虎」というニックネームについても意外な答えを出しました。「虎のように見える顔ではない。よく見れば熊でもある」と笑いを誘いました。ロック音楽をしていた頃は眼差しが変わったものの、ステージと現実を区別するためにマインドコントロールをしていた経験も明かしました。
JTBCの『シングアゲイン4』で共演する作詞家のキム・イナも、彼の変化を「ますます温かくなる感じ」だと評しています。イム・ジェボムは、8枚目のフルアルバムの先行公開曲『挨拶』(인사)に、ファンと家族への感謝の気持ちを込めたと伝えました。特に、娘に対する申し訳なさと感謝の気持ちを表現し、涙ぐむ場面もありました。
40周年記念アルバムの発表と全国ツアーコンサート『私はイム・ジェボムだ』を控えた彼は、「角のある部分を少しずつ削り、後悔のない人生を送りたい」という願いを語りました。過去の鋭さは孤独に起因する部分があったとし、今は忍耐強く他人と接するようになったと述べました。
イム・ジェボムは1984年にロックバンド、シナウィのボーカリストとしてデビューし、本格的な音楽活動を開始しました。ソロ活動を通じて『告解』(고해)や『君のために』(너를 위해)など数多くのヒット曲を発表し、韓国を代表するロックボーカリストとしての地位を確立しました。彼のハスキーで爆発的な歌唱力は、多くの後輩歌手たちの模範となっています。