グーグル・ユーチューブの「抱き合わせ販売」、同意裁決の迅速処理に批判噴出…「免罪符」か

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グーグル・ユーチューブの「抱き合わせ販売」、同意裁決の迅速処理に批判噴出…「免罪符」か

Sungmin Jung · 2025年9月18日 6:44

公正取引委員会がグーグルによるユーチューブの抱き合わせ販売(バンドル販売)事件を「同意裁決」方式で処理しようとする動きに対し、市場からの批判が激化しています。

迅速な市場安定化を目的とした制度が、むしろ巨大グローバル企業に事実上の免罪符を与えている結果につながっているという指摘が相次いでおり、グーグルが提示した是正案が被害救済よりも自社サービス広報に偏っているとの批判が出ています。

これまでグーグルは、ユーチューブプレミアムに音楽アプリ「ユーチューブミュージック」を含めて販売してきました。しかし、公正取引委員会はこうしたグーグルの抱き合わせ販売によって国内音楽サービス市場でのシェアを高めてきたとみて調査に着手しました。その後、グーグルはユーチューブミュージックを除いた「ユーチューブプレミアムライト」料金プランの導入などを含む自主是正案を提出しました。

今回の事案の核心は、グーグルが提出した是正案の実効性です。同意裁決は、事業者が自ら作成した是正措置を公正取引委員会が審査し、事件を終結させる制度ですが、グーグルが提示した案は競争秩序の回復や被害企業の補償とはかけ離れているという評価が多く聞かれます。

市場関係者は、「事実上、グーグルの国内マーケティング費用を公正取引委員会が代わりに執行してくれたようなものだ」と指摘しています。グーグルが負担する金額の相当部分が、ユーチューブプレミアムの割引や新規加入者イベントなど、自社広報・営業活動に活用される可能性が高いということです。これは懲罰的制裁というより、むしろ営業活動を公正取引委員会が公認したに等しいとの批判につながっています。

そもそも同意裁決制度は、軽微な事件を迅速に処理し、消費者被害を救済して市場の不安定さを解消するために導入されました。しかし、今回のグーグル事件は、国内音楽市場の生態系まで揺るがした重大な事案であるにもかかわらず、正式な審議を経ずに同意裁決で終結されることで、論争の火種を大きくしました。

最近、国会の人事聴聞会でもこの問題が俎上に載せられました。チュ・ビョンギ公正取引委員長候補者も「同意裁決は軽微な事件に限定されるべきであり、市場支配力が高い企業は正式な審議手続きを経ることが望ましい」と述べ、公正取引委員会自身が現行制度の運用方式に問題があることを認めた形となりました。

公正取引委員会は、今回の処理方式を「迅速な是正」という名分で説明していますが、実質的には市場の構造的な問題未解決のまま、グローバル企業に規制回避の抜け穴を開けてしまったのではないかという批判から逃れることは難しくなっています。結局、今回の事態は、公正取引委員会が同意裁決制度の本来の趣旨を取り戻し、市場支配的事業者に対しても厳格な基準を適用できるのか、根本的な疑問を投げかけています。

グーグルは2023年8月、YouTube Premium Liteという新たな料金プランをインドで導入しました。このプランでは広告なしでYouTubeを視聴できますが、バックグラウンド再生機能は提供されません。今回の同意裁決を巡る議論に関連し、YouTube Musicを除外したYouTube Premium Liteの韓国国内導入の可能性も注目されています。今後の公正取引委員会の決定次第で、韓国国内の音楽およびOTT市場の競争構図に変化が予想されます。

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